ティダぬファ~『WATARU』

毎日が旅だったらいいのに…

生贄となった命に合掌

2017.6.2    14:00


雨に降られて
色々と見て回ることはしなかったが、
この日に来間島に渡り
今回の旅で
6つの島を巡ることができた。


段々と雨が強くなり
このまま慣れないバイクで
駆け巡るのは危ない気がしたので…
宿へ戻るとするか。


そー言えば、
もう1つ気になったモノがあり
帰り道に見て帰ることに。

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390号線を北上し、
那覇湾沿いの道に

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朱色の神殿が建っていた。

『赤名宮(あかなぐう)御嶽』

昔はこの横にある浜から
伊良部島へ行き来していたとのこと。

伊良部島との繋がりのある御嶽で、
伊良部島の方向に向かって
線香を立てる場所がある。

以前は
コンクリート調の鳥居と社殿だったが、

地盤沈下や塩害の影響で
倒壊する恐れがあったことから、
10年前にこの色の社殿に
改築されたのだそうです。


雨が更に強くなってきた…

ここにバイクを停めさせて頂き、
ちょっと歩いて別の場所へ。

来間島へ向かう時に
ふと目に入った場所…

イメージ 3


イメージ 4


『池田矼(いけだばし)』

国道の車道にはバンバン車が走る…
その直ぐ脇に
県指定の史跡がありました。


イメージ 5


琉球石灰岩の切石を使用した
石積みの小さな橋!

綺麗に積み重ねてありますね~

説明書きによると…
『この矼(はし)は1500年代当時
 宮古の中央官庁のあった
 平良から上地、与那覇へ通ずる
 幹線道路にあたる場所にあり、
 川満大殿(かわみつうぷとぅぬ)
 によりかけられた矼。
 
 (中間省略)

 …その後、
 何らかの理由で大破した池田矼を
 大修理したことが
 「宮古島在番記」に記されている。
 
 伝承によると
 架橋当時 工事宰領の役人が
 死亡したり重病になったりして
 工事は捗らなかったので、
 
 水神の怒りを和らげるため
 巨牛1頭を生贄にして
 よやく完成したと言われています…』


ん…(;一_一)

水神様が何でお怒りになったのか
解らないのだが…
牛を生贄にすることで
この矼が完成したとは…。


沖縄本島にある
『真玉橋(まだんばし)』にも
似たような伝承がありますよね…。

架けた橋が雨風で
直ぐに流されてしまい、
1人の女性が人柱にされたという

「七色ムーティーの伝説」…


沖縄だけでなく、
日本全国に似たような伝説が
あるのでしょうが…

後世の安泰のために
悲しい伝説が残るのも
切ないものです。


池田矼の再建が叶い、
島の幹線道路が繋がったわけか…

生贄として
命を捧げられた牛に
手を合わせるべき場所
なのだろうな…。


☆☆ 海亀好きの航路より ☆☆