ティダぬファ~『WATARU』

毎日が旅だったらいいのに…

絞め殺しの木 (@_@;)!

前回投稿した記事の
「真乙姥御嶽」
 
この御嶽の拝殿前に
推定樹齢200~300年とも云われている
「オオバアコウの大木」があります。
 
沖縄でよく見かける
ガジュマルと同じクワ科の木ですが、
 
なんと!!
 
「絞め殺しの木」 (@_@;)
 
とも言われています。
 
寄生樹の中には
取り憑いている親木より大きくなり
親木を自分の体で絞め殺してしまう
…というものもあるのだそうだ。
 
それを称して
「絞め殺しの木」って言うんだって。
 
ようするに…
元々生えていた木の周りに
後から成長してきた枝木が
真ん中を囲むような格好で生える。
 
更には
そのまま成長していくと
別の木にまでも
取り憑いていくらしい…。
 
「絞め殺し」…ですかぁ (~_~メ)
 
呼び方がダイレクト過ぎて
インパクト強すぎる。
 
イメージ 1
 
(画像はHPより)
画像を見てみると
納得なんですがね…(~_~;)
 
今回の学びは
ある沖縄のオバァが話した
アコウの木にまつわる民話。
 
 
…昔々、パタマイという村に
マジュマという人が住んでいた。
 
マジュマは人より
あらゆる面で優れた人だったという。
 
また、
村には大きなアコウの木が生えており
その木には魔物が住んでいた。
 
マジュマと魔物は
事あるごとに力比べや知恵比べ、
魚釣りなどをして競い合っていたが…
 
勝負はいつも五分五分。
 
けれども
マジュマが負けてしまうことがあった…
 
それは釣りをした帰りに
マジュマがどんなに気をつけていても
釣った魚の片目を
くり抜かれてしまうことだった。
 
一方で
魔物がどうしても
マジュマに勝てないことがあった…
 
それは
マジュマに手首を握られると
どうしても解けずに
顔を赤くしたり、青くしたりして
力が抜けてしまうこと。
 
そうなったら魔物は
降参するしかなかった…
 
魔物は時折、
村人をからかい、
イタズラをして楽しむのが好きだった。
 
ある時、
魔物は村の家畜小屋に忍び込み
家畜の豚の片目をくり抜いてしまった…
 
村は大騒ぎになり
誰がやったのか分からず
困り果てていた。
 
マジュマはその様子を見て
魔物を村から追い払うしかないと決め、
妹にこう言った…
 
「オレが魔物を釣りに誘い出すから
その隙に魔物の家であるアコウの木に
ウンガラマチを焚きつけにして
火をかけるように」
 
魔物はそうとは知らず
マジュマと釣りに出かけ
釣れた魚の数を競い合っていると…
 
遠くから焦げた匂いと
パチパチと爆ぜる音がする
 
魔物は
「オレの家の方向だ…
見に行って来る」
 
と言って、
マジュマの側から消え
再び戻ってくると
 
「オレの家は
ウンガラマチを焚きつけにして
焼かれてしまった…
もう住む場所は無い。
ヤジヌ岬に逃げよう…
「ナーヤー(さようなら)」」
 
そして
火の玉になって火の粉の尾を引いて
逃げていってしまった…
 
 
というお話(*^。^*)
 
 
ウンガラマチとは
甘藷(かんしょ ※芋の蔓)
の乾燥した蔓のこと
 
昔はかまどの焚きつけに使ったり、
燃やすと魔除けになる…
と言われていた。
 
※甘藷はさつま芋の漢名
 因みに…
 片栗粉で有名な
 じゃが芋の漢名 (*^。^*)
 
 
民話だから
攻めどころが微妙だが、
そもそも
なぜ魔物と人が共存していたのか?
 
…ってな感じですな(~_~;)
 
このお話の中の
スーパースターは…
 
マジュマではなく、
サラっと登場して
マジュマの言いつけを実行した
妹だな(笑)
 
 
☆☆ 海亀好きの航路より ☆☆