『沖縄のムンヌキムン』vol.3
ヤナカジ・シタナカジから
屋敷と家族を守るために、
フーフダを取り付けたり
シーサーを置いたり…
内地の人間が1番目にする
「石厳當(いしがんとう)」も
ムンヌキムンの1つ。
現在ではインテリア感覚で
既製品が多く出回っていますね…。
フーフダは木のムンヌキムン、
石厳當は石のムンヌキムン。
古来から沖縄県では
「T字路の突き当たり」となる場所を
『キリンチ』と呼び、
三叉路に挟まれた土地などは
『ハサングチ』などと呼ばれ、
魔物が侵入したり屯っている場所…
と信じられており、
あまり良くない土地・屋敷とされる。
魔物の侵入を払いよけるために
交差点の角地や突き当たりの壁などに
「石厳當」を置いている。
文字の無いもの…
ブロック塀にはめ込まれたもの…
梵字を刻んだもの…
フーフダと同じように、
北斗七星を表す文字を刻んだもの…
色んな石厳當があるんですね。
画像の中の丸(○)で囲まれた
不思議な記号…
いたずらに付けたわけではなく、
ちゃんと意味があるそうです。
イ点(以字点)と呼ばれるそうで、
『いっさいのものの根源』
という意味なんだとか…。
梵字の「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」
それぞれの文字に意味があり、
ア・ビ・ラ・ウン・ケンを唱えると、
すべての願いごとが叶えられる…
なんていわれているそうだ。
イシガントウを表す文字も多様で
「泰山石敢當」
「石敢當」
「石厳當」
「石巌當」
「石巖當」
「石敢当」…
全部同じに見えてくる…(~_~メ)
中国から伝わってきたものらしいが、
沖縄の各土地で
時代と共に
変化してきたのでしょうかね?
そもそもは…
呪力・霊力が宿るとされる「石」に
魔物を払う呪句を刻み
魔物が侵入しやすいと
信じられてきた場所に置かれた石厳當。
観光先の店で買ってくる
プラスチック製のものでは
魔物は跳ね返せませんね。
独特な文化は宝物です(*^。^*)
☆☆ 海亀好きの航路より ☆☆